トゥールーズ=ロートレック(1864〜1901)
1864年11月24日、南フランスのアルビ生まれ。
13歳の時に左の大腿骨を、14歳の時に右の大腿骨をそれぞれ骨折して脚の発育が停止してしまい、成人した時の身長は152cmに過ぎませんでした。
自身が身体障害者として差別を受けていたこともあってか、娼婦、踊り子のような夜の世界の女たちに共感を覚えたロートレックは、パリのムーラン・ルージュをはじめとしたダンスホール、酒場などに入り浸り、彼女らを愛情のこもった筆致で描きました。
しかし、差別を受けたストレスなどからアブサンなどの強い酒に溺れ、アルコール依存に陥っていた他、奔放な性生活もあって梅毒も患っており、心身共に衰弱していき、1901年9月9日、母親の邸宅、マルロメ城で両親に看取られ脳出血で死去しました。36歳でのことでした。
1891年からリトグラフを製作し始め、作品には「ムーラン・ルージュ」などポスターの名作も多く、ポスターを芸術の域にまで高めた功績でも美術史上に特筆されるべき画家として、「小さき男(仏: Petit Homme)」、「偉大なる芸術家(仏: Grand Artiste)」と形容されます。
トゥールーズ=ロートレックを扱った映画として、1952年のアメリカ映画『赤い風車』、1999年のフランス映画『葡萄酒色の人生』などがあります。
題名/シナイ山の麓
作者/トゥールーズ・ロートレック
技法/リトグラフ
サイズ/縦20cm,横16cm
エディションナンバー/無し
額縁/有り